緑茶カテキン成分を90%以上含む「粗カテキン」を緑茶から抽出し, これを高血圧自然発症ラット (SHR) および脳卒中易発症高血圧ラット (SHRSP) に混餌投与し, その血圧ないし, 脳卒中死に及ぼす影響を調べた。 第1の実験ではSHRを2群に分け, 一方の群に「粗カテキン」0.5%添加食を5週齢から給餌した。その結果「粗カテキン」添加群では, 対照群に比べ血圧の上昇が明らか匠抑えられ, 有意差も認められた。また飼育途中で, 飼料を交換したところ旬日にして両群の血圧も交差した。第2の実験ではSHRSPに対し5週齢から1%食塩水を給水したほか上と同様の飼料を給餌した。その結果「粗カテキン」添加群では, 対照群に比べ血圧上昇抑制傾向がみられたばかりでなく, 脳卒中発症が抑制され, 延命効果があることが明らかとなった。