すりゴマ20%添加食を老化促進モデルマウス (SAM) に投与してゴマの老化抑制効果を調べる実験を行い, 次のような結果が得られた。 1) SAM-P/1系マウスを生後6週より合成試験飼料で飼育したところゴマ添加群, 非添加群ともにほとんどのマウスが40gを超す肥満傾向を示したが飼育18週 (生後24週) から24週 (生後30週) にかけ体重は減少しはじめこの時点より老化度評点は著しく上昇したが, ゴマ食のほうが体重増加は少なく, 老化度評点も低かった。 2) ゴマ投与群はコントロール群と比べ出産回数が多く, 皮膚の潰瘍, 眼周囲炎の出現率も少なかった。 3) 肝臓・腎臓の過酸化脂質はゴマ投与群とコントロール群でまったく差はなかったが, 肝臓・睾丸のリポフスチン量はゴマ投与群でコントロール群より低くなる傾向が認められた。 4) ゴマ食はコントロール食と比べα-Toc, γ-Toc量とも少ないのにゴマ群の血漿中のα-Toc, γ-Tocはコントロール群より高くなる傾向がみられた。