女子大生28名を対象に, 1人当り3日間延べ84日食の脂肪酸組成, コレステロールおよび不ケン化物を調べ, それぞれの1日摂取量の実測値を求めた。脂肪酸, コレステロールおよび不ケン化物の1日摂取量はそれぞれ約30.0g, 2.3gおよび0.26gであった。これをEPA, DHA欠食群 (33日食) とEPAあるいはDHA摂取群 (51日食) に分けると, 脂肪酸摂取量には差がなかったが, 不ケン化物は1.8gと2.7gで後者が有意に高く, また, コレステロール量は約0.22gと0.30gと後者が有意に高かった。一方, n-6系多価不飽和脂肪酸量は6.6gで各群間に差はなかった。しかし, n-3系多価不飽和脂肪酸量はEPA, DHA欠食群で0.8g, 摂取群で1.3gであった。この場合, α-リノレン酸の含量は両者に差はなかった。n-6系多価不飽和脂肪酸とn-3系多価不飽和脂肪酸の比は全体で5.9, EPA, DHA欠食群で8.4, 摂取群で5.0であった。