健康な男子4名を被験者とし, それぞれ5日間からなる安静対照期, 最大酸素摂取量の60%および80%の強度の各運動期を設け, 尿中窒素排泄量, 経皮窒素損失量の相互関係および窒素出納値に及ぽす運動強度の影響について24時間単位で検討した。尿中窒素排泄量は対照期と比べて60%運動期では減少の傾向を, 80%運動期では増加の傾向を示した。経皮窒素損失量は対照期と比べていずれの運動期ともに有意に増加した。両運動期の間には差がみられなかった。尿中窒素排泄量と経皮窒素損失量の和は80%運動期>60%運動期>対照期の順に高く, 対照期と60%運動期の間に有意な差が得られた。窒素出納値はいずれの期においても負であったが, 80%運動期は対照期, 60%運動期に比べ, より負の方向にあった。