好アルカリ性微生物が産生するβ-マンナナーゼを用いて難消化性, 高粘性食物繊維グアガムを部分水解して得た新規な低分子, 低粘性グアガム (GSF) について種々の糖質負荷後の血糖上昇および食物摂取後の消化管機能に及ぼす作用をマウスおよびラットを用いて検討した。その結果, GSFは未分解グアガムとは異なり, 食物の胃内貯留を引き起こすことなくスクロースおよびデンプン経口負荷後の血糖上昇を用量依存的に抑制した。一方, グルコース負荷後の血糖上昇には影響しなかった。また, GSFは正常動物およびアトロピンによる実験的便秘症動物において糞重量および糞水分量を増加させ, 消化管輸送能のマーカー色素 (BTB) の排泄率を増加させた。