分離大豆タンパク質 (SPI) に対するエクストルージョンおよびからあげ処理が血漿コレステロール値およびタンパク質栄養価に及ぼす影響を成長期の雄ラットを用いて検討した。対照を20%カゼイン食 (Control) とし, そのカゼインの50%をSPI (N-SPI), エクストルージョンによって組織化したSPI (T-SPI), そのT-SPIをからあげにしたもの (F-SPI), あるいは鶏肉をからあげ処理したもの (F-Ckn) で置き換えた計5種類の試験食を用いた。食餌中の油分は10%に揃えて0.5%のコレステロールを添加した。結果を以下に示す。 1) 大豆タンパク質系3群は, Control群およびFCkn群に対して有意な血漿コレステロール濃度低下作用を示した。 2) 大豆タンパク質系3群およびF-Ckn群は, Control群よりも糞中ステロイド排泄を促進した。 3) エクストルージョンおよびからあげ処理の有無に関係なく, 大豆タンパク質系3群は同等の血漿コレステロール濃度低下作用を示した。 4) エクストルージョンおよびからあげ処理の有無に関係なく, 大豆タンパク質系3群はControl群およびF-Ckn群と同等の良好なタンパク質栄養価を示した。