摂取アルギン酸 (H-A1g) のヒトにおける糞便中Na排泄促進作用について検討した。その結果, 次の点が明らかとなった。 1) 糞便中に排泄されたA1gは, ほぼ一定量のNaを吸着し, 糞便中Na排泄量に影響を及ぼすことが明らかとなった。 2) いずれの被験者においても糞便中に排泄されたミネラル, KおよびMgは, 糞便中Alg濃度とは関係なく, ほぼ一定量排泄されていることがわかった。糞便中Ca濃度は, 個人的ばらつきが大きく糞便中Alg濃度との相関性は明らかにはならなかった。 3) 糞便中に排泄されたA1gのブロック構成比は摂取時に比較して大きく変化しており, 腸内細菌による分解が示唆された。