健康成人にTR-32をTR分として4.0, 3.0および2.0g/日をおのおの, 3週間摂取させ, 腸内フローラおよび糞便の性状に及ぼす影響について検討した。その結果, 糞便pHは, 摂取期間中低下傾向を示し, 糞便中の含水量はわずかではあるが, 増加傾向を示した。また, TRを4.0, 3.0g/日摂取した場合, Bifidobacterium の菌数ならびに占有率は著しく上昇し, 有意な変化を示した。さらに2.0g/日のTR摂取によっても, 明らかな Bifidobacterium の菌数および占有率の増加傾向が観察された。TRの摂取を中止することで糞便フローラは摂取前の状態にほぼ復帰した。 これらの結果から, TRは, 健康成人にとってビフィズス菌増殖因子として寄与することが明らかとなった。