低濃度ラクツロース (1%) の幼ラットの生長および腸内細菌叢に及ぼす影響を明らかにする目的で実験を行った。 ラクツロース1%含有飼料投与により, 1) 成長は順調な経緯を示したが, 対照群に比べ若干体重増加量が低く, 後腹壁脂肪も減少した。その要因は糖質からの脂肪合成量の減少によると推察される。 2) 45日目の飼料効率, タンパク質効率およびエネルギー効率は低下し, 窒素の消化吸収率および窒素利用率も低下した。 3) 盲腸の増大が認められ, 盲腸内のpHは低下し, ビタミンB1およびB2量は増加した。盲腸内の Bifidobacterium も増加した。 以上のことから, ラクツロースは低濃度 (1%) 投与においても, ラットの脂肪蓄積防止作用, 腸内の有用菌の増加に効果があることがわかった。