飼料中P濃度0.5% (正常食) と1.5% (高P食) の2段階に調製した飼料を4週齢のWistar系雄ラットに21日間投与し, 尿中NAG活性および尿中β2-マイクログロブリン排泄量に及ぼす高P食投与の影響について検討を行った。 高P食投与により腎臓中Ca, MgおよびP含量は増加した。また, 腎機能の一指標であるクレアチニンクリアランス, 血清中尿素窒素濃度および尿中アルブミン排泄量は高P食投与により増加した。さらに, 高P食投与により近位尿細管機能の指標である尿中NAG活性および尿中β2-マイクログロブリン排泄量は増加した。 以上の結果より, 高P食を投与することにより, 近位尿細管の機能障害が引き起こされることが示唆された。