高濃度の食餌性リンを投与したラットにおける副甲状腺ホルモンの脱感作について検討を行ったところ, 血清中PTH濃度の上昇が観察されたにも関わらず, 血清中1α, 25 (OH) 2D3濃度の変化は観察されず, また尿中cAMP排泄量は有意に低値を示した。これは高リン食投与により分泌が維持されたPTHの作用が果たされずPTHの脱感作が観察された。また, PTHの作用部位であるPTH/PTHrP受容体mRNAが低下しており, 翻訳後のPTH/PTHrP受容体の量が減少していることが推察でき, PTHの脱感作が起きていることが推察された。