ジおよびトリペプチドを主成分とするタンパク質酵素加水分解物の約40%を遊離アミノ酸で置換して作製した共存系窒素源の吸収性を, ジおよびトリペプチドを主とする加水分解物, 結晶アミノ酸混合物およびタンパク質と比較検討した。各窒素源を配合した4種類の栄養剤を調製後, ラット空腸内に単回投与し, その後の血中アミノ酸濃度を経時的に測定した。 その結果, ペプチドおよび遊離アミノ酸含量の多い共存系窒素源は吸収速度, 吸収量のいずれにおいても, ジおよびトリペプチドや遊離アミノ酸単独およびタンパク質に比べて優れていた。このことより, 窒素源の吸収性においてジおよびトリペプチドや遊離アミノ酸の共存による改善効果があると判断した。