SSHの血清 Chol 濃度低下作用を調べるため, ラットに大豆外皮および大豆外皮由来ヘミセルロースを与え, 血清脂質濃度と糞中排泄ステロイド量および盲腸内容物ステロイド量に及ぼす影響を調べた。 盲腸が存在するラットにおいてSSH摂取は, 有意な盲腸重量の増加と盲腸内pH低下を示し, 血清 Chol 濃度は7日目より有意に低い値で屠殺時まで低い値を維持した。一方糞中ステロイド排泄亢進は観察できなかった。また盲腸内ステロイド量は食物繊維の影響を確認できなかった 盲腸切除術を行った動物においてSSH摂取は, 血清 Chol 濃度に対し Sham-ope 群とほぼ同様の濃度を示したが, 糞中ステロイド排泄に各群間で差を認めなかった。 以上の結果より盲腸は血清Chol濃度よりむしろ糞中排泄ステロイド量に影響することが明らかとなった。今後, 肝外組織における Chol および胆汁酸プールサイズと血清脂質濃度の関連性が検討課題と思われる。