桑葉が脂質制御効果を有することをすでに報告している。活性成分の解明を目的に桑葉画分による検討を行った。1%コレステロール食摂餌により高脂肪血症としたウサギに, 桑葉に換算して5%および2.5%量の1-ブタノール画分, 5%量のアセトン画分および抽出残分を14週間与えた4群についてコレステロール食のみの対照群と比較した。その結果, いずれも対照群に対して, 血清脂質上昇抑制傾向を認めたが, 5% 1-ブタノール食群および5%抽出残分の群では10週前後から有意な抑制効果が得られた。また両群とも肝細胞での脂肪蓄積抑制傾向を認めた。これらの結果より, 桑葉の脂質制御効果は複数の成分による作用の発現であることが明らかになった。