サラシア・レティキュラータ水抽出エキス (SE) の継続摂取時の脂質レベルの麦動に及ぼす作用を, SE混餌各種飼料を与えたラットを用いて検討し, 以下の結果を得た。 1) SE混餌標準飼料を3週間与えたラットにおいて, 血中トリグリセリド (TG) 降下作用が認められた。また, オリーブ油負荷ラットの血中TGの上昇に対しては, 抑制作用を示さなかったことから, その作用が腸管からの中性脂質の吸収抑制によるものでないことが明らかになった。 2) SE混餌高ショ糖食を8週間与えたラットでは, 血中および肝TGの上昇抑制がみられたが, 血中総およびHDL-コレステロール (Cho), 肝Choはわずかに上昇した。 3) 高コレステロール食を1週間与えたラットにおいて, SE (0.05, 0.1%) は血中TGおよびCho値に有意な影響を及ぼさなかったが, 肝TGを降下させた。 以上の結果より, SEは継続摂取することによりTG降下作用を示し, その作用は吸収糖質の減少によるTG合成量の減少に基づく可能性が示唆された。