食餌性プロピオン酸トリグリセリド (PTG) のラットにおける体重増加, 糞および盲腸内容物のミクロフローラおよび有機酸含量に及ぼす影響について検討した。5% PTG群における14日間の体重増加は, PTG無添加群 (対照), 1%および3% PTG群に比較して最も低かった。しかし, これらの間には有意差はなかった。PTG群の糞中酢酸, 吉草酸および乳酸含量は, 対照群よりも高かったが, プロピオン酸含量は各群間で差がなかった。PTG群の盲腸内容物では, 乳酸およびコハク酸含量が対照群よりも高かったが, プロピオン酸含量は対照群よりも低下した。PTG群の糞および盲腸内容物では, Enterobacteriaceae, Sallmonella および E. coli の菌数は有意に低下し, Bifidobacterium 菌数は増加した。