高ショ糖食投与ラットにおける血漿および肝臓の脂質に及ぼすグアガムあるいはグアガム-キサンタンガム混合物の影響を検討した。ラットは高デンプン食 (コントロール食), 高ショ糖食 (HS食), またはHS食に3%のグアガム (HS-G食) あるいはグアガム-キサンタンガム混合物 (2:1, w/w, HS-GX食) を添加した飼料で4週間飼育した。血糖値, 血中インスリン濃度はHS食, HS-G食, HS-GX食では影響を受けなかった。血漿総コレステロール, 血漿ならびに肝臓のトリグリセリド濃度はHS食でコントロール食より上昇したが, HS-G食やHS-GX食でコントロールのレベルまで低下した。これらの効果はHS食よりHS-GX食でより顕著であった。胆汁酸ならびに総脂質の糞中排泄量はHS-G食やHS-GX食で増大し, HS-G食よりもHS-GX食で顕著であった。肝臓の脂肪酸合成酵素活性はHS食で上昇したがHS-GX食で低下した。HS-GX食による血漿コレステロール低下には糞中への胆汁酸の排泄促進が関与し, 一方, 血漿トリグリセリド低下には, 脂質の消化吸収の低下と肝臓における脂肪酸合成酵素活性の抑制が関与していると考えられた。