コレステロール投与ラットへの5%の寒天またはアガロペクチン投与による血糖値および血中トリグリセリド, 総コレステロール濃度への影響を調べた。その結果, 寒天には血糖値および血中トリグリセリド, コレステロール濃度に対する影響は認められなかった。アガロペクチンには血中コレステロールの上昇を有意に抑制する効果を見いだした。しかし, 血糖値, 血中トリグリセリド濃度へはアガロペクチンの有意な影響はみられなかった。また, アガロペクチン投与時には, 胆汁酸, コレステロールの盲腸内含量および糞中排泄量が高値を示した。これらの結果より, アガロペクチンは胆汁酸, コレステロールの小腸における吸収を抑制, 糞中への排泄を促進し, 血中コレステロール濃度の上昇を抑制することが推察された。さらに肝臓脂質に対する影響を調べた結果, アガロペクチンは肝臓の総脂質およびトリグリセリドを低濃度に抑える効果があることが示された。