ブロッコリーの凍結乾燥粉末 (BR), その水抽出粉末 (BE) および大豆タンパク質の脂質代謝に及ぼす影響について, 5週齢の Wistar 系雄性ラットを用いて高コレステロール食を10日間摂取させて検討した。5%BR群では血清総コレステロール (TC) レベルおよび低密度および超低密度リポタンパク-コレステロール (LDL+VLDL-C) レベルが基本飼料のみのコントロール群と比較して有意に低値を示した。その上昇抑制効果は5%ISPに匹敵するものであった。また, 2.5%BE群のTCおよびLDL+VLDL-Cレベルはコントロール群と比較して有意に低く, その上昇抑制効果は5%BR群に匹敵するものであった。以上の結果より, ブロッコリーには高コレステロール食摂取によるラットの血清コレステロールレベルの上昇を抑制する作用のあることが認められた。また, その主要な活性成分は水溶性画分中にあることが示唆された。