本研究は, 高コレステロール (1%) 食に生ジャガイモデンプン, 生サツマイモデンプン, 生ナガイモデンプン, および加工タロイモ粉末のいずれかを20%添加した食餌を14日間ラットに自由摂取させ, 血漿脂質代謝への影響を調べた。摂餌量と体重増加量は, 対照群 (コレステロールを含む) と比べて, ジャガイモデンプン食群とタロイモ粉末食群では影響はみられず, サツマイモデンプン食群とナガイモデンプン食群では減少した。肝重量/体重比はタロイモ粉末食群で有意に低下した。ラット血漿コレステロール値は対照群 (コレステロールを含む) と比較して, ジャガイモデンプン食群およびタロイモ粉末食群では著しい影響はなく, サツマイモデンプン食群とナガイモデンプン食群では, 有意に高かった ( p <0.05)。これに反して, 血漿トリグリセライド値は, 対照群 (コレステロールを含む) と比べすべてのイモデンプン食群で著しく低下した。