ウコギ ( Acanthopanax sieboldianus ) 葉の食後血糖上昇抑制作用を検討する目的で, ラットへの糖負荷試験を行った。ウコギ葉はマルトースおよびグルコース同時投与後の血糖上昇を有意に抑制した ( p <0.05)。 in vitro においてウコギ葉はマルターゼ阻害活性を示した。そこで, ウコギ葉メタノール抽出物のどの分画がマルターゼ阻害に関与するか検討した結果, 水溶出部および1%アンモニウム/メタノール溶出部に高いマルターゼ阻害作用が認められた。以上の結果より, ウコギ葉はマルターゼ阻害作用およびグルコース吸収抑制により, 食後の血糖上昇を抑制することが示され, マルターゼ阻害作用はウコギ葉に含まれるポリフェノール成分の関与が示唆された。