四訂日本食品成分表を用いて算出した栄養素等摂取量推定値 (四訂栄養素摂取量) と, 五訂日本食品成分表を用いて算出した栄養素等摂取量推定値 (五訂栄養素摂取量) とを比較し, 食品成分表改訂が栄養素等摂取量に与える影響を検討した。40-82歳の地域住民2,110名の食物摂取量を3日間食事記録調査により把握し, 四訂栄養素摂取量を算出した。四訂食品番号を五訂食品番号に変換後再計算し, 四訂, 五訂栄養素摂取量の差と関連について検討した。五訂栄養素摂取量から四訂栄養素摂取量を引いた値と, その値が四訂栄養素摂取量に占める割合は, 鉄の-2.1mg (-16%) からカロテンの+1,132μg (+31%) までで, タンパク質, レチノール以外は有意差がみられた。四訂と五訂の栄養素等摂取量の相関は0.934 (カロテン) から0.996 (エネルギー, タンパク質) と高かったが, 回帰分析の結果タンパク質以外は四訂栄養素摂取量と五訂栄養素摂取量に系統的な誤差が存在することが示唆された。