フェノール型シアンカプラーの発色性を予測することを目的として, 発色反応のエネルギープロファイルを解析した。カプラー発色反応の出発物, 生成物及び中間体の構造についてAM1分子軌道計算を行い, それぞれの生成熱を求めた。計算対象としては反応速度が文献既知のシアンカプラーより選択した。計算結果として得られたカプラーアニオンとキノンジイミンのカップリング段階の反応エンタルピーと反応速度とが良く相関し, 本研究での発色反応の律速段階がカップリング反応であることを見い出した。