エチレンジアミン四酢酸 (edta) は様々な分野で使用されている化合物であるが, 難生分解性であり近年自然環境下での影響が懸念されている。先にこの化合物を分解する微生物を探索した結果Fe (III) edtaを含む土壌から見い出した菌株B-3およびA-1がedtaの鉄キレートを分解することを報告した。これらの菌株を応用するに当たりその性質, 能力について調べた。その結果, A-1のインタクトセルは50ppmのFe (III) edtaを5日で70%以上, B-3の珪藻土吸着菌体は790ppmのFe (III) edtaを2週間で60%分解することがわかった。一方, 鉄以外の金属キレートに対しても分解能が認められたことから, この度見出した菌株が様々な方面で応用できる可能性が示唆された。