硫黄増感した臭化銀八面体粒子 (平均投影面積相当円の直径0.2μm) からなる乳剤の拡散反射スペクトルを測定することにより, 硫黄増感中心は520nm付近をピークに760nmに至る光吸収帯を, 一方かぶり中心は500nmから780nmを越える長波長側の領域にわたって平坦な光吸収帯を持ち, 両者を分離して観測できる事を初めて見いだした。これらの光吸収の分析から増感中心とかぶり中心の生成の活性化エネルギーがそれぞれ32.0 kcal/molおよび39.8 kcal/molと求まった。増感中心生成の活性化エネルギーはRidgewayとHillsonが写真感度から求めた値に近かった。