ヒドロキシカルコン誘導体の光着色反応性を種々の溶媒中で比較した。今まで溶媒として汎用していた, 酢酸や水, 及びアルコール等はしばしば反応性を低下させることが分かった。また, 溶媒条件により4'位にアミノ置換基をもっ誘導体についても0.3前後の量子収率が得られた。中性溶媒中の光反応と後続の酸触媒暗 (熱) 反応を別々に検討した結果, 着色反応は, カルコンのtrans-cis光異性化, ついでcis体の酸触媒暗反応による環状アセタールの生成, さらにアセタールの脱水によるフラビリウムイオンの生成, を経ると考えられる。