ゼラチン, 及びチオエーテル基又はイミダゾール基を含むコポリマーを, 銀或いは金イオンに対する還元性において評価し, 且つハロゲン化銀乳剤の粒子形成及び化学増感行程に用いる事によりその写真的特徴を比較し下記の結果を得た。 (1) ゼラチンはチオエーテルコポリマーに比べ銀イオン, 金イオンの還元性が高い。(2) ゼラチンはこれらの合成ポリマーに比べ乳剤粒子の調製行程において銀核をハロゲン化銀粒子に形成している。(3) ゼラチンは硫黄増感において抑制作用を持ち, 感度/かぶり比を良くしている。(4) 金硫黄増感においてゼラチンは合成ポリマーに比べて高い感度とかぶりをもたらし, その原因はゼラチンの還元性によってハロゲン化銀粒子表面上に銀或いは金核が生成する事にあると考えられる。