ジアゾニウム塩を内包するカプセルとそのカプセル外にカプラーを含有する光定着可能なマイクロカプセル型感熱記録体において, このカプセルが特定のジアゾニウム塩を内包し, 高沸点の芯オイルを含有しないポリウレアウレタンマイクロカプセルの場合について研究した。このようなオイルレスマイクロカプセルでは, ジアゾニウム塩の内包化が不十分なために, かぶりの多い感熱記録体となりやすい。これを解決する, マイクロカプセルの要件としては, ジアゾニウム塩油相の溶解状態を安定化すること, 水との反応性が高くかつTgの高いカプセル壁を形成する芳香族ポリイソシアネートを使用することが有効であった。このオイルレスマイクロカプセルは, 通常のオイル含有カプセルに見られるコア・シェル構造ではなく, 中味の詰まったポリウレアウレタン球であり, その中にジアゾニウム塩がほぼ均一に分布していた。