ルテニウム錯体とメチルビオロゲンを導入した高分子二層膜電極を, 2, 5-ジメルカプトー1, 3, 4-チアジアゾール (DMcT) を含んだ溶液に浸して, 可視光照射を行った結果, 電極上にDMcTの重合によりジスルフィド結合を有した高分子が生じていることが明らかとなった。これは, ルテニウム錯体とメチルビオロゲン分子間の光誘起電子移動反応により生じた酸化力が, DMcTを酸化重合させているものと考えられる。さらに形成されたジスルフィド高分子は, 電気化学的な還元によって解重合して電極から除去できることも明らかとなった。ジスルフィド高分子は光が照射された場所だけに生じるので, この系は書き換え型の画像情報記録に応用できるものと考えられる。