我々が物体を認識するとき, 色と形の情報は非常に重要な情報になっている.色の計測を考えた場合, RGBカラーカメラを用いての計測がほとんどであるが, 我々が見ているものは分光特性にもとついた複雑な物理現象が生じた結果であり, RGBカラーカメラでは計測対象の本来の色を計測, 記録できているとは言い難い.また, 物体表面での光の反射はその物体の形状に大きく依存しており, 形状抜きでは正しい分光分反射率の計測は不可能である.そこで, 本稿ではコンピュータビジョンの分野でこれまで研究されてきた三次元画像計測手法を概説し, 近年盛んに研究されるようになった分光画像計測と三次元画像計測を組合せた計測について述べる.また, その応用方法についても検討を行う.