放射光X線源やマイクロフォーカスX線管を用いる位相イメージングによって, 鮮鋭性の良いX線画像が得られる.我々はこの技術を実用的な小焦点X線管を用いた撮影に応用し, スクリーン/フィルム (SF) 乳房画像の画質向上を達成した.本稿では, この位相イメージングのデジタル医用画像への応用について報告する.すなわち100μm焦点径タングステン陽極X線管を用いて, 2倍拡大の位相イメージングをComputed Radiography (CR) に適用し, さらに実寸に縮小プリント出力してデジタル位相イメージング画像を得た.その結果, 従来のデジタル密着画像と比較して, 被曝線量同等で鮮鋭性が向上し, 粒状性も改善した.