富士写真フイルムは印刷製版分野において, 高画質で, 処理廃液を低減した低pH造核系の「INTEGRAシステム」を1995年に開発した. このINTEGRAシステムには, 高pH造核系 (現像液pH11.9) のSUPER GRANDEX システムにおけるS-FAの様な高画質撮影感光材料がなく, このラインアップが市場から強く望まれていた. そのためには, 技術上, 低pH造核系 (現像液pH10.6) におけるミクロ抑制技術の開発が必要であった. 今回, 低pH処理においても高活性なDIR-Hzと造核現像抑制を受けやすい造核システムの導入により, 低pH造核系におけるミクロ抑制技術を開発したのでここに報告する.またこのミクロ抑制技術を用いて製品化したINTEGRAシステム用高画質撮影感光材料YSの性能についても述べる.