本報告ではドットゲインのモデルに基づいたハーフトーン画像の色再現予測モデルを提案する.これまで, 我々はハーフトーン画像の透過画像は光学的ドットゲインの影響を受けないということを報告してきた.この結果に基づき, 本報告では同一領域の透過画像・反射画像を取得できる光学顕微鏡を用いてメカニカルドットゲインと光学的ドットゲインを解析・モデル化した.対象領域の6枚の透過画像を6バンドカメラ付きの光学顕微鏡を用いて取得し, 重回帰推定法により分光透過率分布を推定した.推定した分光透過率分布をCMYインクの色材量分布に変換した.色材量分布からインクの形状を多項式近似でモデル化した.1次色のCMY色票の透過率分布を提案手法により予測した.その結果, 提案手法はインクジェット画像の色材量分布を十分に推定できることがわかった.