茶葉に含まれる生体機能物質を給食の現場で有効利用するために, 茶葉の全量摂取をよりおいしく行う献立作りをすることは, 食育を考える上でも重要であり, 年代や国籍を超えて, 日々の生活習慣に茶を取り入れ, より健康により豊かな生活を送る上で必要であると考える。そのためには献立作成と, その評価は重要であるため, 本研究は日常良く用いられるメニューに対して粉末茶を混入させ, 被験者を用いて官能試験を行い, その「味」「見た目」「香り」をアンケートにて評価させ, 結果を意思決定法(Analytic Hierarchy Process:AHT)を用いて解析することで, 喫食者の求めている嗜好により合う献立を完成させることを目的とした。結果「味」のみで評価した場合に比べ「AHT」を用いることで, 献立に対する評価は変わり, 「見た目」や「香り」の要素を含めることが出来ることで, 総合判断をより正しく引き出す効果があり, 粉末茶の混入割合を決定する事ができた。「見た目」や「香り」を考えるときには混合割合が重要であり, おいしさを構成する要素をより多く調査し, 意思決定法を用いて総合的に評価することで, 喫食者のニーズに応える良い献立が出来ると考える。