大学食堂は特定多数の喫食者に食事を提供するため学生の健康に果たす役割は大きい。そのため, 学食の献立検討が必要であり, 不足する栄養素を補うような副菜や一品料理の追加を学生に指導することは, 健康で充実した学生生活を提供するために必要である。 そこで本研究は, 学食においてより良い組み合わせの食事提供やメニュー改善, さらに栄養相談が受けられるシステムを作る必要を感じ, 基礎データ収集と, メニュー検討, さらにメニュー改善を行うことを目的とした。 結果, 全てのメニューについて, エネルギー, 塩分, 脂質が多く, 食物繊維, ビタミンCが不足しており, 調理方法を工夫して揚げる調理を少なくし, 野菜を加え, ドレッシングなどはノンオイルまたはレモン汁を提供すべきであることがわかった。さらに食物繊維, 各種ビタミンを含む果物の提供も必要である。アミノ酸スコアーを考えて豆類の提供も考えるべきである。今後食事全体のバランスをとる工夫をする必要があり, できれば白米ではなく低GI (グリセミックインデックス) 食となる30%麦ご飯の提供を行うことで水溶性食物繊維を増やし, 太りにくい食事の提供をするべきであり, 栄養表示は必須である。