本研究は京阪神,特に京都を中心とするまちづくりNPO活動の実践の分析を通じて,NPO体制の深化,展開の特性を地域まちづくり活動の深化,展開の成果との関連に探ろうとするものである.対象とするのは筆者も活動に参加実践している,(特活)生活環境づくり21・NPOフォーラム及び関連する一連のまちづくり活動であるが,特に先行例となった京都出町地区まちづくり活動を事例とする.まちづくりNPOとしての活動の経緯と展開を事例地区における具体的課題に関する体制づくり,広域的,継続的なまちづくり展開への動きの中に確認した.まちづくり活動のマネジメントとしての中間性の獲得を前提とした場づくりの重要性を論じ,自己組織化としてのまちづくりNPO活動の特性を明らかにした.