本研究の結論を以下に示す。 (1) 定盤のペトリネット・モデルの構築 既報で構築された工場シミュレータに, 複数の中間製品を同時に並行処理が可能な定盤のペトリネット・モデルを組込むことでより現実に即したシミュレーションが可能となった。 (2) 定盤上でのブロック配置検討システムの構築 GUIを用いて, 定盤上へブロック配置を行うシステムを構築した。これによって, 面積やブロック形状による制約を視覚的に確認できるようになった。 また, この配置検討システムにより中間製品の定盤上での位置情報を管理することができるようになった。 (3) シミュレーション結果の表示に基づいた計画変更 立案した定盤計画を評価するために作業負荷, 定盤占有率, また作業者, 定盤, 中間製品の各立場からの作業日程情報をグラフ等により容易に把握できるような表示インターフェイスを実装した。また作業のスラックを考慮して, スラックに基づいて計画変更の影響を事前に把握し, 計画変更案を提案できるシステムを構築した。これにより, 他の工程への影響を考えながら, 作業日程変更, 作業量の平準化等を図ることが可能になった。