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  • 标题:コルクの剥皮がアベマキ樹黒炭の歩止り及び品質に及ぼす影響に就て
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  • 作者:佐多 一至 ; 三枝 禎治
  • 期刊名称:日本森林学会誌
  • 印刷版ISSN:1349-8509
  • 电子版ISSN:1882-398X
  • 出版年度:1942
  • 卷号:24
  • 期号:2
  • 页码:68-74
  • 出版社:The Japanese Forest Society
  • 摘要:

    以上記述し來つた處を要約して摘記すれば次の如くである。 (1), 本試驗はコルクを剥皮利用したアベマキ材を製炭原木に供用して黒炭を製炭する場合の製炭歩止り及炭質を調査することを目的として,昭和16年夏季赤穗郡鞍居村字野桑に存する胸高直徑3~4寸,林齡25年のアベキ林に於て施行したものであつて,炭材を皮付材,製炭直前剥皮木,昨年即ち1箇年前剥皮したもの,一昨年即ち2箇年前剥皮したものの4種につき比較試驗を施行した。 (2), 生産木炭全部の生産歩止りは,皮付材が最高で24.3%を示し,本年剥皮木が之に亞ぎ23,8%,昨年剥皮木が23.2%,一昨年剥皮木が22.6%となつて,コルクの剥皮によつて歩止りが小となる成績を得たが,價値高き一,二等炭のみに就て見れば逆に一昨年剥皮木が20%,昨年及本年剥皮木が19%皮付材が17.7%となつて皮付材の歩止りが最小となつた。即ち皮付材ではコルク原による素灰の生産量が相當多いものである。 (3), 硬度は皮付材の黒炭が9.8て最低く,剥皮木の黒炭は10.1乃至10.5で剥皮によつて硬度を高め得る結果となつた。製炭による木材の收縮率は原木處理の如何によつて大なる差異を示さなかつた。 (4), 黒炭の横斷面の形状は皮付材は何れも美しい菊炭状を呈するのに對し,本年剥皮木は割目が不規則で品位が低下する。然し昨年斜皮木の黒炭は80%,一昨年剥皮木の黒炭85%は菊炭状の割目を有し火鉢用の切炭に供用し得るし其他のものが割目が多少不規則ではあるが切炭に供用し得る程度であつた。 (5), 皮付材の黒炭は炭窯内て折損することが尠く供試材の90%は全長炭であり,殘りの%も長さ50糎以上のもののみであつたが,之に對し本年剥皮木の黒炭は折れるものが多く,全長炭は僅に60%て殘りの35%が50糎以上,他の5%は15糎以上であつた。然しながら同じく剥皮木でも剥皮後1箇年以上經過したものは折損することが尠く80~85%は全長炭であり殘の15~20%は長さ50糎以上で全部一等炭として取扱ひ得る程度の品質であつた。 (6), 以上の製炭歩止り並炭質の關係を綜合して原木100貫から穫らるる木炭の價格を見積ると,一昨年剥皮木が最高で11圓10錢となり,昨年剥皮木が11圓1錢で之に亞ぎ, 皮付材が10圓82錢で第3位となり,本年剥皮木が最低で10圓61錢となつた。是等の成績について單に製炭事業のみの收益を論すればコルクを剥皮して其年に製炭することは甚だ不利であるが,コルクを剥皮してから1箇年以上經過してから製炭すれば却而利益を増大する結果となる。 (7), 供試のアベマキ林て剥皮し易い林木の剥皮し易い部分から丈コルクを剥皮することにすると,原木100貫に就てコルク13貫を收穫し得たが,其見積價格は6圓50錢となり,是から剥皮,荷造,山出等に要する諸經費を控除しても1圓80錢内外の利益があるから,此利益を加算すると,コルクを剥皮した年に直に製炭しても其炭質低下の犠牲はコルクの利益で償つて餘りがあるし,更にコルク剥皮後1箇年以上經過したものを製炭することにすれば非常に林利を増大し得ることとなる。

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