(一)松炭窯を用ひナラ、クリを炭材とした時窯底流出液に就きタンニンを分析した處、最初の流出液に8%存在した。 (二)流出液の總量は炭材1kg當ゆ12cc~13ccである。特に小割にすると24cc位流出する。 (三)流出液は窯底温度約75°Cになると急激に流出量が減ずる。此の時炭材の炭化状況を見れば上げ木は炭化期(木材分解期)に達,して居るが、立て木は殆ど變化せず未だ乾燥期にある。 (四)炭化方法及び窯底構造の變化に依り、流出量は増加の可能性が多い。 (五)窯底流出液には糖類、その他各種成分の存在も豫想し得るが、之等に就いては追試中である。