FREUDENBERG等はコニフエリールアルコールがマツシユルームのポリフエノ_ルナキシダーゼによつて縮合されリグニン様物質を生じることを報告したが,最近MASON及びCRONYNはFREUDENBERG等と同じマツシユルームからの精製酵素がコニフエリールアルコールを酸化しないことを明らかにした。我々はFREUDENBERG等のマツシユルームの粗酵素中に混在しているラツカーゼがゴニフエリールアルコールを酸化するのではないかと考え,生ウルシ及びカワラタケの培養液から夫々ラツカーゼを調製し,コニフエリールアルコールを基質としてワールブルグ検圧計で酸素吸収を測定した処明らかにコニフエリールアルコール1分子当り約1/2酸素原子が吸収され,この酸素吸収は一酸化炭素によつて阻害されないごと比較に用いた馬鈴薯壊チロシナーゼはコニフエリールアルコールを金然酸化しないことが見出されたのでロニフエリールアルコールの縮合はラツカーゼに,よつて触媒されるものと推定した。