1982年から1984年の3年間を対象に, わが国の72の医学図書館における外国雑誌コレクションの変化をとらえるために, 受入館数が3館以上増加した雑誌と, 減少した雑誌を特定し, それらの発行国別・主題別特徴を調査した。ドイツ, フランス誌の減少とアメリカ誌の増加, 化学を中心とした医学周辺領域の雑誌の減少, そしてChemical Abstracts誌に代表されるような大型二次資料誌の購入中止が目立った。生物・医学系外国雑誌センター館の形成により, 所蔵の充実がなされているものの, 各館とも予算増がなく, 利用者の要求に対応した蔵書を構築することが一層困難になってきている。それだけに, 今後は各地域レベルでの分担収集に取り組む必要がある。