情報化社会の進展に伴い, 新聞社が保有する情報資源の活用を図る上でデータベースがますます重要視されるようになった背景を, 日刊工業新聞記事情報データベースの製作現場からの報告として述べる。同データベースは企業活動の情報ニーズに応えるため産業情報の全方位的なデータファイルを指向して構築されているが, とりわけ先端技術分野と新製品分野にウエイトを置いた理由を説明する。また, NKシソーラスおよび企業団体名コードブックの体系を含め, 効率的な検索手法を紹介する。そして産業技術分野で記事データがどう利用されているのか, 最近の実例を紹介する中で, 実践的活用法を論ずる。