水族館や動物園は'生きていて動く'展示物を中心に構成されており,以前からその展示解説の手法に悩まされている。また,近年は展示内容もかなり専門化し,それらの情報の整理·統一と,一般への提供方法が大きな問題となってきている。葛西臨海水族園では「情報資料室」というコーナーを設け,パソコン端末を用いた展示生物情報検索システムを導入し,来園者に利用いただいている。このシステムは,図鑑などに比べて,多くの手段,また少しの情報でも目的の生物を見つけ出すことを可能とし,新たな展示解説方法として成果をあげている。本稿では,このシステムの概要,今後の課題と将来について紹介する。