学術情報センターのILLシステムは平成4年4月からスタートした。このシステムは図書館の複写や相互貸借に関わる依頼·受付情報のやりとりを電子的に行うもので, わが国の研究者の学術情報入手活動の最終段階をサポートするものとして位置づけられる。従来の郵送によるILLと比較し, ILLシステムは新たな機能を提供するが,それらの機能によって大幅なILL件数の増加が見込まれている。こうしてILLの活発化が従来のILL制度のいろいろな制約を乗り越え,図書館サービス総体に大きな影響を与えていくことが予測され,ひいては図書館活動の活性化につながって行くことが期待される。