Ariadneにおける「情報の入力と編集」について,次の四つの過程から説明した。1.「電子図書館が提供できる情報」では,Ariadneを含めた電子図書館がどのような情報を提供できるのかについて考察した。2.「入力資源の特性とデータの保持形態」では,Ariadneにおける情報がどのように取り扱われたかに関する詳細な説明を行った。これには,情報源の選択とその情報単位の取り扱い方,ならびにOCRによる具体的な入力作業についても述べた。3.「データの編集」では,情報の物理的な格納形式に関して,HTML形式とタグ付け,ならびにキーワードの抽出法について述べた。4.「ハイパーメディアと電子図書館」では,ハイパーメディアの一般的解説とそれにともなうデータ圧縮,ならびにAriadneでの実装形式に関してのべた。また将来の電子図書館構想に向けて,「5.情報資源の整備の促進のために」では,電子図書館における社会的制度としての「入力工場」の必要性や意義について説明し,あわせていくつかの提言を行った。