21世紀は新しい図書館の世紀になるという前提で,人々の知的生活を充足し,バイタリティをもたらすライブラリー形態を述べた。この新しい図書館は従来の印刷媒体と一連のデジタルマルチメディア資源,文化遺産の生産と保存,知識の組織化や不朽化に深遠な影響をもたらすとともに,社会のあらゆる局面,学術研究のあらゆる局面,一般の人々の生活に近づく。本記事ではそういった21世紀型と思われる大型のデジタルライブラリーの例,スローンデジタルスカイライブラリー,ショアーホロコースト資料館,中東旅行者アーカイブ,大型ハドロン加速器,影の谷プロジェクト―アメリカ南北戦争,を説明した。こういった大型の学術的なライブラリーの構築には研究図書館は,学協会と強固で長続きのするパートナーシップを形成することが必要不可欠である。このパートナーシップが焦点を当てるさまざまな課題について述べた。