米国議会図書館とOCLCが集中管理するバーチャルレファレンスの共有グローバルネットワークであるQuestionPointは,インターネットの成長や人々の変わりゆく情報追求の実際を考慮したレファレンスの進化として位置づけられる。また,それは図書館のオンラインレファレンスデスクの土台の機能を持つ多様な電子ツールの開発を目標とする。QuestionPointは,1998年にCDRSと呼ばれるパイロットプログラムに始まった。同じく国内の図書館コンソーシアム間での共同オンラインレファレンスサービスを検討していたOCLCとLCが,共通の目標のもと共同して2002年に正式にそのサービスを開始した。本稿では,その最新情報を紹介する。QuestionPointを構成する2つの要素であるローカルオンライン・レファレンスネットワークとグローバル・レファレンスネットワーク,QuestionPointの専門家コミュニティ,例えばレファレンスを受け付けるコミュニティセンター,米国以外のレファレンス協力グループ,QuestionPointの技術面での強化,例えば,ナレッジデータベース,言語のインタフェース,図書館利用者調査などに触れる。米国議会図書館のAsk-a-LibrarianプロジェクトとQuestionPointとのかかわりなども述べる。