企業の不祥事が多発したことから,コンプライアンスについての議論が盛んである。コンプライアンスの正しい意味を探りながら,コンプライアンスと記録管理がどのようにかかわりあっているかを考える。両者をつなぐ重要なプロセスとして説明責任と情報開示を取り上げ,これらは的確な記録管理がベースとなっていることを明らかにする。次いでコンプライアンスに対応した具体的な記録管理の取り組み方について述べる。