科学技術振興機構は,2006年4月から新しい科学技術文献検索システム「JDream II」のサービスの提供を開始した。JDream IIでは,幅広いユーザ層に対してサービスを提供するため,利用者の要望に基づきユーザビリティ向上を追求するとともに,新たな機能を搭載した。さらに,システム面でも,信頼性向上や処理の高速化,将来の拡張性を念頭に置き,ハードウェア・ソフトウェア構成およびデータの搭載方法に関してさまざまな工夫を行った。本稿では,JDream IIのシステム構成と検索の流れを説明する。検索方式に応じたデータ構造,日本語のさまざまな異表記に対するシステム対応に関しては,次稿で報告する。