現在,従来からの図書館資料である書籍や視聴覚資料などの情報源のデジタル化が多くの電子図書館の開発者により行われている。これらの開発者により作成されたデジタルコンテンツの多くはWeb上で提供されている。デジタルコンテンツは急速にその量を拡大し,種類の多様化も進んでいる。ここでは,インターネットやWebの普及など情報技術の発展が,伝統的な図書館の活動にどのような影響を及ぼしているかについて,IFLA大会の分科会テーマと発表内容を通じて検討した。2006年のIFLA大会分科会では,1999年の大会に比べて,従来の図書館の機能や役割を超えた課題が非常に多く取り上げられていた。従来の図書館概念のある部分については変革が必要ではないか議論した。